市街化調整区域の開発許可|都市計画法34条の立地基準を完全解説

市街化調整区域は「原則として開発が制限される区域」ですが、都市計画法第34条に定められた許可基準を正しく理解すれば、建築できる可能性があります

この記事では、開発許可の鍵となる立地基準の各号を一つずつ詳しく解説します。

複雑な申請手続きの流れや農地法などの関連法規まで、ご自身の計画がどの許可基準に該当するかを見極められるように、実務に役立つレベルで網羅的に解説します。

目次

市街化調整区域でも建築可能な理由と開発許可制度

市街化調整区域にある土地だからといって、建物の建築を諦める必要はありません。

原則として建築ができない区域ですが、都市計画法に定められた「開発許可」という制度を正しく理解し、基準を満たすことで建築が可能になります

この制度の仕組みと、許可を得るための重要な要件について、一つずつ確認していきましょう。

市街化を抑制するための市街化調整区域

市街化調整区域とは、無秩序な市街地の拡大を防ぎ、計画的な街づくりを進めるために「市街化を抑制すべき」と定められた区域のことです。

都市計画法に基づいて、都市計画区域は「市街化区域」と「市街化調整区域」に分けられます。

市街化区域が優先的に市街化を図るエリアであるのに対し、市街化調整区域では原則として新しい建物の建築や宅地造成が厳しく制限されています。

この規制があるからこそ、農地や森林などの自然環境が守られているのです。

開発許可制度と「開発行為」の定義

開発許可制度は、市街化調整区域のような原則として建築ができない場所で、例外的に建築などを認めるための手続きです。

この許可の対象となるのが「開発行為」です。

開発行為とは、主に建物の建築や特定の工作物の建設を目的として、土地の区画、形状、または性質を変更することを指します。

単に建物を建てるだけでなく、以下の行為も開発行為に該当します。

自分の計画がこれらの開発行為にあたる場合、都道府県知事などから開発許可を得る必要があります。

許可の必須要件である立地基準と技術基準

開発許可を得るためには、大きく分けて2つの基準を両方とも満たさなければなりません。

特に重要なのが、市街化調整区域でなぜ開発を行う必要があるのか、その妥当性を問う「立地基準」です。

この立地基準は都市計画法第34条に定められており、この記事で詳しく解説していく中心的なテーマとなります。

もう一つの技術基準は、安全な街づくりを担保するための物理的な基準です。

これら2つの基準をクリアして初めて、開発許可の道が開けます。

開発許可が不要となる例外的な建築行為

全ての建築行為に開発許可が必要なわけではありません。

社会生活を維持するために公益上必要な施設や、農林漁業を営む上で不可欠な建築物など、一部の行為は開発許可を得ずに建築できます。

許可が不要となる主なケースは以下の通りです。

ただし、これらの例外規定に該当するかどうかの判断は専門知識を要します。

自己判断で進めずに、計画の初期段階で必ず自治体の担当窓口に相談することが大切です。

号数別に解説する都市計画法第34条の立地基準

市街化調整区域で開発許可を得るための鍵となるのが、都市計画法第34条に定められた「立地基準」です。

ご自身の計画がどの号に該当する可能性があるのか、まずは全体像を把握することが重要になります。

これらの基準はそれぞれ目的や要件が大きく異なります。

ご自身の計画に最も近いものを見つけるために、ここから各号の内容を一つずつ詳しく見ていきましょう。

第1号 周辺住民の生活に必要な店舗や公益施設

第1号は、市街化調整区域やその周辺に居住している人々の日常生活に必要な物品販売店や、医療・福祉施設などを許可する基準です。

無秩序な開発を防ぎつつ、住民の利便性を確保する目的があります。

例えば、周辺に日用品を買える店がない地域に、延べ面積150平方メートル以内のコンビニエンスストアを建てる計画などが該当します。

その他、診療所、保育所、小規模な飲食店なども考えられますが、事業計画の妥当性や周辺環境への影響が厳しく審査されるのが一般的です。

この基準の適用には、対象となる住民の範囲や施設の規模、必要性などを客観的なデータで示す必要があります。

第8号の2 災害危険区域からの移転

第8号の2は、災害リスクが高いエリアにある既存の建物を、安全な場所へ移転させるための開発を認める基準です。

頻発する自然災害から住民の命と財産を守るため、2022年の法改正で新設されました。

具体的には、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)や災害危険区域内にある住宅を、同一の市街化調整区域内の安全な土地へ移転(建て替え)するといったケースが想定されます。

移転前の建物と同一の用途・同程度の規模であることが求められます。

この規定は、防災・減災の観点から設けられた重要な基準です。

ただし、移転先の土地が安全であることの証明や、移転元の建物を取り壊すことなどが条件となります。

第9号 幹線道路沿いのサービス施設

第9号は、高速道路や国道などの主要な幹線道路の沿道において、自動車利用者の利便性を高めるための施設を許可する基準です。

ガソリンスタンドや、敷地面積が概ね1,000平方メートル程度のドライブイン(休憩所や飲食店)などが典型的な例になります。

誰でも利用できる公共性が求められ、特定の会員制施設などは認められません。

道路の種類や交通量、周辺の施設状況などを総合的に判断して許可の可否が決まります。

道路管理者との協議が必要になるケースも多いです。

第11号 条例で指定された区域内での建築

第11号は、都道府県などが条例で指定した特定の区域内で行う開発行為を許可する基準です。

「区域指定制度」とも呼ばれます。

多くの自治体では、市街化調整区域となる前から形成されていた既存の集落(おおむね50戸以上の建築物が連たんしている地域など)を条例で指定し、その区域内での自己用住宅の建築などを認めています。

指定された区域や建築できる建物の用途・規模は、自治体の条例によって大きく異なります。

計画地の自治体の都市計画課で、区域指定の有無や詳細な要件を必ず確認する必要があります。

第12号 条例が個別に定める開発(分家・既存宅地の建て替え)

第12号は、第11号の区域指定とは別に、自治体が地域の実情に応じて条例で個別に定める類型に該当する開発を許可する基準です。

最も代表的な例が「農家の後継者が親の家の近くに住むための分家住宅」や「市街化調整区域となる前から存在する既存宅地の建て替え」になります。

近年では、空き家活用を目的とした用途変更(住宅から店舗への変更など)を認める条例も増えています。

この基準は自治体ごとの裁量が最も大きい部分であり、同じ「分家」でも親族の範囲や建築できる場所の条件などが全く異なります。

自治体への事前相談が不可欠な類型と言えます。

第14号 開発審査会の議を経て認められる開発

第14号は、これまで見てきたどの号にも該当しないものの、周辺の市街化を促進するおそれがなく、市街化区域で行うことが困難または著しく不適当と認められる場合に、開発審査会の議を経て例外的に許可する基準です。

例えば、市街化調整区域内に豊富に存在する地域の特産物を活用した加工工場や直売所など、その場所でなければ事業が成り立たない、かつ公共性・公益性が高いと判断される計画が対象となりえます。

これは包括的な基準であり、許可のハードルは極めて高いです。

他のどの基準にも当てはまらない場合の最後の手段と位置づけられ、説得力のある事業計画と客観的なデータをもって開発審査会に諮る必要があります。

開発許可の申請手続きと5つのステップ

市街化調整区域で開発許可を得るための手続きは、複数のステップを踏む必要があり、計画的に進めることが求められます。

特に、計画の初期段階で自治体の担当窓口に相談することが、その後の手続きを円滑に進める上で最も重要な鍵となります。

以下に、開発許可申請の基本的な流れを5つのステップに分けて解説します。

ステップ1 最重要となる自治体担当窓口への事前相談

開発許可の手続きにおいて、最初のステップである自治体への事前相談は、計画全体の成否を左右するといっても過言ではないほど重要です。

なぜなら、この段階で計画の実現可能性や、どの許可基準に該当するのかといった、根本的な方向性を確認できるからです。

相談の際は、土地の位置がわかる地図、計画している建物の概要(用途、規模など)がわかる簡単な図面、土地の登記事項証明書などを持参すると、話がスムーズに進みます。

事前相談をせずに自己判断で計画を進めると、後から根本的な見直しが必要になり、多大な時間と費用を無駄にしてしまうおそれがあります。

必ず計画の早い段階で、自治体の都市計画課や開発指導課といった担当窓口を訪ねましょう。

この事前相談を通じて、ご自身の計画がどの許可基準に該当する可能性があるのか、また自治体独自の条例や指導要綱など、申請にあたって注意すべき点を確認することが、許可取得への確実な第一歩となります。

ステップ2 申請書類の準備と作成

事前相談で方向性が見えたら、次は申請に必要な書類の準備と作成に取り掛かります。

開発許可の申請には、申請書や図面類、資金計画を証明する書類など、多岐にわたる書類が求められ、すべてを揃えるには相応の時間と専門知識が必要です。

一般的に必要となる書類には、以下のようなものがあります。

これらの書類は、自治体によって様式や求められる内容が異なるため、必ず担当窓口で配布される手引きなどを確認してください。

特に設計図面は専門的な知識が不可欠であり、多くの場合、設計事務所や測量会社、行政書士などの専門家の協力が必要となります。

書類に不備があると、審査が大幅に遅れる原因となります。

一つひとつの書類を慎重に作成し、提出前には入念なチェックを行うことが重要です。

ステップ3 開発許可の申請

すべての必要書類が整ったら、自治体の担当窓口に正式に申請を行います。

申請書類を提出する際には、開発面積に応じた申請手数料を納付する必要があります。

手数料の金額は自治体や開発する土地の面積によって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度となります。

申請から許可が下りるまでの標準的な審査期間は、自治体にもよりますが1ヶ月から3ヶ月程度を見込んでおくとよいでしょう。

ただし、計画の内容が複雑であったり、開発審査会の審議が必要な案件であったりする場合は、さらに長い期間を要します。

申請後は、自治体からの審査結果の通知を待つことになります。

この間、書類の内容について質問を受けたり、追加資料の提出を求められたりすることもあるため、いつでも対応できるよう準備しておくことが大切です。

ステップ4 自治体による審査と開発審査会の審議

申請書類が受理されると、自治体の担当部署による本格的な審査が始まります。

この審査では、提出された計画が都市計画法に定められた立地基準(法第34条)と技術基準(法第33条)の両方に適合しているかが厳格にチェックされます。

技術基準では、道路の幅員や排水施設の能力、擁壁の構造などが基準を満たしているかを確認します。

立地基準では、その開発行為が市街化調整区域において許可されるべき正当な理由を持つかどうかが判断されます。

特に、都市計画法第34条第14号のような例外的な許可を求める場合は、学識経験者などで構成される第三者機関「開発審査会」の審議にかけられ、その同意を得ることが必要です。

開発審査会では、計画の公共性や周辺環境への影響、市街化を促進するおそれがないかといった点が、多角的な視点から慎重に審議されます。

この審査プロセスは、無秩序な開発を防ぎ、安全で良好な市街地を形成するという開発許可制度の根幹をなすものです。

ステップ5 許可後の工事着手と完了検査

無事に審査を通過し開発許可が下りると、「開発許可済」の標識を現場に設置した上で、ようやく土地の造成工事に着手できます。

しかし、許可が出てもすぐに建物を建てられるわけではない点に注意が必要です。

開発許可は、あくまで「安全な宅地を造成するための工事」に対する許可です。

工事が完了したら、速やかに自治体に「工事完了届」を提出します。

その後、自治体の担当者による現場での完了検査が行われ、申請された図面通りに工事が行われたかがチェックされます。

この検査に合格すると「検査済証」が交付されます。

この検査済証がなければ、その土地で建物を建てるために必要な「建築確認申請」に進むことができません。

開発許可の取得はゴールではなく、理想の建物を実現するための重要な通過点です。

工事完了まで、そしてその後の建築手続きまで、一連の流れを理解して計画的に進めていくことが大切になります。

申請前に押さえるべき関連法規と注意点

市街化調整区域での開発許可申請は、都市計画法だけで完結するものではありません。

特に土地の安全性確保と、農地法や建築基準法といった他の法律との連携が不可欠です。

これらの関連法規を一体的に理解し、計画段階から漏れなく対応することが、スムーズな許可取得の鍵となります。

一つの法律の基準を満たしても、他でつまずいてしまうケースは少なくありません。

開発許可申請は、複数の法律が複雑に絡み合う手続きです。

ご自身の計画に関わる法律を事前にリストアップし、それぞれの要件を確認することで、手戻りのない効率的な申請準備を進めることができます。

2022年法改正による災害レッドゾーンの開発規制

災害レッドゾーン」とは、土砂災害特別警戒区域や急傾斜地崩壊危険区域など、災害発生時に住民の生命に著しい危害が生じるおそれがあると指定された区域のことです。

近年の自然災害の激甚化を受け、安全確保の観点から規制が強化されました。

2022年4月1日に施行された改正都市計画法により、自己の居住用住宅を除き、災害レッドゾーン内での開発行為は原則として禁止となりました。

加えて、自治体が条例で開発を認める区域(第11号・第12号)からも、浸水深が3m以上と想定されるエリアは原則として除外されるなど、安全基準が大幅に厳格化されています。

この法改正は、市街化調整区域で土地を選ぶ際、ハザードマップの確認がこれまで以上に重要になったことを意味します。

安全な土地でなければ、開発許可のスタートラインに立つことさえ難しいと認識しておく必要があります。

農地転用許可との関係性(農地法)

開発を計画している土地の地目が「田」や「畑」である場合、都市計画法の開発許可に先立ち、農地法に基づく「農地転用許可」を取得する必要があります。

これは、日本の食料自給率を維持するために、優良な農地が宅地などへ無秩序に転用されるのを防ぐための制度です。

実務上、開発許可の見込みがなければ農地転用許可は下りないため、両方の許認可を担当する窓口(都市計画課と農業委員会)へ並行して事前相談を行うことが重要になります。

特に、農地のランク(農用地区域内農地など)によっては転用が原則不許可となるケースが約8割を占めるため、計画初期の段階で転用の可否を見極めることが不可欠です。

農地転用許可は、開発計画全体の大前提となる手続きです。

この許可が得られなければ、その後の全ての計画が白紙に戻ってしまうため、最優先で確認を進めましょう。

建築確認申請と接道義務(建築基準法)

開発許可は土地の造成に対する許可であり、その後に建物を建てるためには、建築基準法に基づく「建築確認申請」が別途必要です。

この建築確認で重要な要件の一つが「接道義務」です。

建築物の敷地は、原則として幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならないと定められています。

市街化調整区域内の土地は、公道に接していない、あるいは接していても道幅が狭いケースが少なくありません。

開発許可が下りたとしても、この接道義務を満たさなければ建築確認は下りず、結果的に建物を建てられません。

例えば、開発行為で新たに道路を築造する場合、その幅員を4m以上確保し、各敷地が2m以上接するように設計する必要があります。

開発許可と建築確認は、連動しつつも異なる法律に基づく手続きです。

設計段階から両方の基準を同時に満たす計画を立てることが、プロジェクトを円滑に進めるためのポイントです。

接道義務とは|建築基準法の要件2つと建て替えできない時の3つの救済措置|私道ラボ

空き家活用に関する近年の規制緩和

全国的な空き家問題への対策として、市街化調整区域内にある既存建築物(空き家)の用途変更や活用に関する規制が、多くの自治体で緩和される傾向にあります。

従来は、許可を受けた本人やその親族しか利用できない「属人性」が要件とされることが多く、第三者への売却や賃貸が困難でした。

近年の規制緩和により、一定の要件を満たす既存建築物であれば、第三者が住宅として利用したり、カフェや小規模な店舗へ用途変更したりすることが可能になるケースが増えています。

例えば、1970年の市街化区域と市街化調整区域の線引き以前から存在する建物などは、比較的容易に許可が下りる場合があります。

ただし、規制緩和の内容や要件は自治体によって大きく異なります。

所有または検討している空き家がある場合は、まずその所在地の自治体の都市計画課に相談し、どのような活用が可能か個別に確認することが不可欠です。

専門家への相談のタイミングと選び方

複雑な開発許可申請を成功させるには、専門家の活用が有効です。

相談する最適なタイミングは、ご自身で計画の概要をまとめ、自治体の担当窓口への事前相談を終えた直後です。

事前相談で得た情報をもとに専門家へ相談することで、より的確なアドバイスが期待できます。

専門家を選ぶ際は、報酬額だけでなく、市街化調整区域の開発許可申請に関する実績を必ず確認しましょう。

特に、年間10件以上の申請実績がある行政書士事務所や、地元の条例や運用に精通している設計事務所は、頼れるパートナーとなります。

費用は発生しますが、許可取得の確実性を高め、時間と労力を大幅に削減できるため、信頼できる専門家への依頼は賢明な投資と言えます。

よくある質問(FAQ)

市街化調整区域にある古い家を、今のライフスタイルに合わせて建て替えたいのですが、広さや用途は変えられますか?

建て替えについては、多くの自治体が条例(都市計画法第34条12号など)で認めていますが、原則として建て替え前の建物と同一の用途、同程度の規模であることが要件となります。

例えば、一般的な住宅から大規模な店舗へ用途変更したり、著しく床面積を拡大したりすることは、新たな開発行為とみなされ許可されないケースがほとんどです。

既存宅地としての権利を活かす形となるため、まずは計画地の自治体の担当窓口で詳細な許可基準を確認することが重要です。

相続した土地の地目が「畑」でした。開発許可の前に農地転用が必要とのことですが、どのような流れになりますか?

地目が農地(田や畑)の場合、都市計画法に基づく開発許可の申請に先立ち、農業委員会から農地転用の許可を得る必要があります。

実務上は、開発許可の見通しが立たなければ農地転用の許可も下りないため、市の開発担当課と農業委員会の両方の窓口へ並行して事前相談を進めるのが一般的です。

特に、その土地が優良な農地である場合は転用が極めて難しくなりますので、計画の初期段階でこの手続きの見通しを立てることが不可欠です。

都市計画法第34条の11号や12号は自治体の条例が重要とのことですが、自分の土地が該当するかはどこで確認すればよいでしょうか?

ご自身の土地が、条例で定められた区域指定(11号)や、分家住宅・既存宅地の建て替えといった許可類型(12号)に該当するかどうかは、その土地がある市区町村の都市計画担当課(開発指導課など)で直接確認します。

窓口では、都市計画図や関連する条例の詳細を閲覧できます。

訪問の際は、土地の地番がわかる資料(登記事項証明書や固定資産税の納税通知書など)を持参すると、相談がスムーズに進みます。

開発許可の申請手続きには、申請手数料以外にどのような費用がかかりますか?

開発許可の申請には、自治体に納める手数料の他に、さまざまな実費や専門家への報酬が発生します。

具体的には、土地の正確な状況を把握するための測量費用、造成計画図面などを作成する設計事務所への設計料、複雑な書類作成や申請手続きを代行してもらう行政書士への報酬などが挙げられます。

これらの費用は土地の面積や計画の難易度によって大きく変動するため、複数の専門家から見積もりを取ることをお勧めします。

最近の法改正で災害レッドゾーンの規制が厳しくなったと聞きました。自分の土地が該当するか、どのように調べればよいですか?

計画されている土地が、法改正によって規制が強化された災害レッドゾーン(土砂災害特別警戒区域など)に該当するかどうかは、自治体が公開している「ハザードマップ」で確認するのが最も簡単な方法です。

多くの自治体では公式ウェブサイト上で公開しており、役所の防災担当課や都市計画課の窓口でも閲覧できます。

安全な土地であることは開発許可の大前提となるため、ご自身の計画地の安全性を必ず事前に確認してください。

開発許可が下りれば、すぐにでも家を建てられますか?建築許可とは違うのでしょうか?

開発許可と建築許可は、根拠となる法律も目的も異なる、別の手続きです。

開発許可は、あくまで「安全な宅地を造成するための工事」に対する許可になります。

この許可に基づいて造成工事を行い、工事完了後の検査に合格して初めて、その土地に建物を建てるための「建築確認(一般的に建築許可と呼ばれる手続き)」を申請できます。

建築確認の段階では、接道義務など建築基準法の要件も満たす必要があり、開発許可の計画段階から両方の基準をクリアする設計が不可欠です。

まとめ「都市計画法§34のどの項に該当するかを具体的に調査する」

市街化調整区域にある土地での建築は、原則として制限されていますが、ご自身の計画が都市計画法第34条のどの許可基準に該当するかを正しく理解することで、開発許可への道が開けます。

この記事では、鍵となる立地基準の各号から、複雑な申請手続き、農地法などの関連法規まで網羅的に解説しました。

ご自身の計画がどの許可基準に当てはまる可能性があるか、まずはこの記事で全体像を掴み、土地の資料を準備して自治体の担当窓口へ相談することから始めましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次